いっちまったオヤジの強烈な妄想 わ・い・せ・つ・ざ・ん・ま・い

中年男性の心に巣食う欲望を、まざまざと映し出した妄想ドラマ。裕福ではあるが、心が満たされない男たちが抱く「悪戯したい」「抱きたい」という願望を、現実と空想のあわいで描く。コンビニのバックヤードや、自室の暗がりなど、どこにでもある日常が舞台となり、リアルな生活感と抑圧が同居する構図が印象的だ。くたびれたオヤジほど痛いほど身に覚えのある「人肌の渇き」が、全体に生々しい熱を与えている。泥臭く人間臭いというテーマが、直接的な行為よりも心理の逼迫を際立たせている点が本作の骨格だ。

登場する女の子たちは、いずれも清楚な顔立ちと柔らかな物腰が特徴的。制服姿のコンビニ店員や、清潔感漂うメイド服など、コスチュームを通してロリフェチや靴下フェチといったポイントを的確に刺激する。野中あんりの演じる女性像は、あどけなさと性的成熟が共存し、男の妄想を具現化する存在として機能している。レビューでも「清楚な三つ折りソックスが最高」「ロリコンオヤジを狂わす魔性」と評価され、視聴者の多くがそのアンバランスな魅力に惹かれている。全体に、欲望と敗北感が絡み合う絶妙なバランスが際立つ。

本編では、抑えきれない妄想が徐々に形を持ち、現実と錯覚の境界が溶けていく。コンビニでの密室的なやりとりから、男の視線は脚・足元・ソックスへと滑り、彼女の反応に呼応して背徳的な高揚が強まっていく。腰を震わせ、息を整える彼女の表情には、羞恥と快楽が交錯する。レビューでも「突きまくられて夢中でsexするあんりちゃんが可愛すぎ」と評されるように、凌辱感よりも同調的で肉体が共鳴する描写が中心。足裏や靴下の動きを捉える足フェチ的な描写が、音や呼吸のリアルさと結びつき、男の妄想をより現実的に彩る。

Fプロジェクトらしい人間ドラマ系AVとして、本作は中年男性の「抑えた欲」と「現実逃避」を繊細に可視化している。藤元ジョージ監督の演出は、あくまでリアリズムの中にフェチ的な焦点を置くスタイルで、過剰な演出に頼らず心理のディテールを掬い上げる。カテゴリ「ドラマ」を軸にした作風ながら、ソックス・年齢差・メイド服など多層的なフェチの交差が見事に構成されており、視聴者が自分の妄想と共鳴しながら没入できる大人のための一本だ。